一見バードランドの様な印象を持ちながら、まるでレスポールのようなサイズ感を持つ新しい David T. Walker モデル。このギターを製作した Michael Peters 氏本人にその全貌を語ってもらった。
近年使用していたモダンなソリッドタイプから、アコースティックなサウンドへの原点回帰を望む David T. 氏の意向を受けて開発が始まった今回のプロジェクト。 かつて使用していたバードランドのイメージをキープしつつ、演奏性の高い小振りな形状を模索して辿り着いたボディー・シェイプとなった。ボディー厚も薄めにすることでより体にフィットし、演奏上のストレスを感じさせないサイズ感を実現した。
バードランド同様のショートスケールのネックとの見た目のバランスも良い。
アーチトップギター特有の、ハウリングが起きやすい弱点を補う為ボディーに使用する材に厚みを持たせ、素材自体の弾力性や強度、振動特性の組み合わせを緻密に計算することでアコースティックな鳴りを最大限に確保。David T. 氏が望むトーンと、ステージでの高いパフォーマンスを共存させている。
David T. 氏のパフォーマンスを最大限に引き出すネックシェイプは小振りなラウンド形状を持ち、ローポジションからハイポジションまでほぼ均一な厚みとなっている。また、ネック幅も同様で、通常ハイポジションに向かって扇型に広がる指板が、このモデルではナットと最終フレットの差が少ない。これはDavid T. 氏が強くこだわったポイントでもある。 David T. 氏のソフトで繊細なピッキングを考慮し、弦高を出来る限りのローアクションで実現。
フィードバックを最小限に抑えながら最大限のボディー振動を得る為、テールピースとブリッジ・ベースにはアフリカン・ブラックウッドを使用。David T. 氏の助言もあり、当初プラスチック製を予定していたエスカッションも同様のアフリカン・ブラックウッドで統一した。
PU には Gibson 社製の Burstbucker を搭載。主にフロント PU を使用する David T. 氏のプレイスタイルを考慮し、ターン数が少なく明るく抜けの良いトーンを生み出すようにチョイスされた。
カラーは David T. 氏の希望で Royal Blue のサンバーストを採用。フィニッシュはニトロ・セルロース・ラッカーで仕上げられた。 ヘッドには Peters のロゴの下に David T. 氏のモデルであることを示す ”T” のイニシャルのインレイが、12フレットのポジションマークには ”DAVID T. WALKER” の名前が刻まれている。
※画像はエスカッション変更前のもの
Specs
- Body Top: Spruce
- Body Back: Figured Western Maple
- Neck: Maple/ Walnut 5pc
- Finger Board: Ebony
- Pick Up Rings: African Black Wood
- PU: Humbucker X 2