ピックアップの付いていないアコースティックギター。
Martinをはじめ、多く存在しています。
「エレアコが欲しい」という方でもピックアップの後付け(エレアコ化)をすることを視野に入れることで、選択肢が一気に広がります。
ということでこの記事ではピックアップの取り付け・エレアコ化をどのようにリペアマンがやっているのか紹介します。
ピックアップの選び方はこちらをご覧ください。
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それでは早速本題。
手順はこちらです。
エレアコ化するギター・ピックアップの紹介
ギターの中に入るのはたったこれだけ。
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ピエゾマイクとエンドピンジャックの二つだけ、とってもシンプルです。
このタイプの良さはギターへの加工の少なさと重量の軽さ、ギターの生音への影響を最小限にしたい場合にこちらをオススメする事が多々あります。
エンドピン部分加工
Martinのエンドピン穴をエンドジャック用に12mmに広げる必要があります。
しっかりギターを押さえてドリルで開けていきます。
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面取りビットで仕上げも美しく。
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ブリッジ部分加工
ピエゾの配線を通す穴をブリッジ端に開けます。
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開けた穴の周りもしっかり面取りをしてフラットにしないと、
ピエゾのバランスが正確に取れません。
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ボディの中には木屑が思いのほか出ます。
お掃除も忘れずに!
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装着
ピエゾマイクをサドル溝にいれ、配線を通します。
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エンドジャックとピエゾの配線をハンダ付け。
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ジャックを閉めて、一先ず取り付けは完了です。
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サドル加工
ピエゾの厚み分弦高が上がります。
上がった弦高を調整します。
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0.1mm単位で調整。
サンダーで削った後ペーパーで仕上げます。
この時、サドル底面は完全なフラットでなければなりません。
底面の仕上げが甘いと生音への影響はもとより、ピエゾのバランスが崩れます。
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サドルでの弦高調整が終われば、ピックアップバランスのチェックをして完了です!
まとめ
今回はパッシブのアンダーサドル型ピエゾと言う、最もシンプルなピックアップでした。
アクティブタイプと比べれば音圧は低いですが、生音を重視したい、影響を最小限にしたいという方におススメできるピックアップです。
ピックアップ後付けの良さは
・自分の好みのピックアップを取り付けできる点
・将来的にピックアップを別のものに交換したい場合の手軽さ
等々あり、今回紹介したギターのような一生もののギターに付けるお客様も多くいらっしゃいます。
クロサワ楽器店では各店でピックアップ取り付けの受付をしています。
もちろん、通販での購入でも対応可能です。
ギターを選ぶ際の参考にしてみてください!