Martinの80~90万円台にはスタンダードシリーズ、モダンデラックスシリーズのピックアップ付きモデル、そしてオーセンティックシリーズがラインナップされています。
スタンダードシリーズではスタイル42のギター3機種がラインナップされています。
非常に豪華なルックスと豪華なサウンド。
オーセンティックシリーズシリーズでは逆に素朴なルックスのD-18がラインナップ。
Martinが拘り抜いたオーセンティックの仕様、最高峰のD-18です。
Standard Series
Martinが世に送り出したアコースティックギター。
多くの画期的な発明、そして長い歴史によりアコースティックギターの「標準」と呼ぶギターになっています。
多くのミュージシャンに愛され、数多くの名曲を作り出してきたアコースティックギター、音楽の歴史にずっと寄り添ってきたアコースティックギターです。
スタンダードシリーズはそういった名声を不動のものにしたモデルを中心に構成されています。
90万円台ではスタイル42のサイズ違い3機種がラインナップしています。
D-42
美しく透き通った繊細な倍音感が特徴。
ドレッドノートサイズならではのパワフルなサウンドも併せ持ち様々なシーンで使用出来るモデルです。
ルックス面は、このモデルの代名詞とも言える雪の結晶を模した”スノーフレイクインレイ”が施されており、上品かつ落ち着いた華やかさがあり、スタイル45の豪華絢爛なヘキサゴンインレイとは違った高級感を演出しています。
OM-42
ロングスケールのOMならではの適度なテンションでサスティンがしっかりとあり、
40番台らしい倍音、艶感が素晴らしいリッチなトーン。
フラットピックのストロークでもトリプルオーほど音が暴れすぎず力強い鳴り、
ゆったりとフィンガーでつま弾いてあげれば贅沢な時間を過ごせます。
弾き語りから、ソロギターまで演奏スタイルを選ばないメインの一本として完成度の高いギターです。
ヘッドのMartinバーチカルロゴ、ロゼッタ、ボディTopのアヴァロントリム、キャッツアイ&スノーフレークフィンガーボードインレイ、Style42のポイントでもあるブリッジ両サイドのスノーフレークインレイなど、豪華でありながら気品溢れるルックスです。
000-42
000-42といえば1990年代、エリック・クラプトンのMTVアンプラグドでの使用があまりにも有名ですがその歴史は古く、1918年に000サイズの最上位機種として誕生しました。
製作数は少なく1943年を境に製作は中止されました。
時代が進み前述のMTVアンプラグドでエリック・クラプトンが使用したことで再び脚光を浴び
2004年に生産を再開しています。
何度かのマイナーチェンジを経て、現行の000-42はクラシックなスノーフレークス・フィンガーボード・インレイ、エイジングトナー、スキャロップドブレーシング、オープンバックチューナー、ハイパフォーマンステーパーネック等、ルックス、サウンド、演奏面においてもより洗練されたモデルに仕上がっています。
Martinのラインナップの中でも最も上品で繊細な女性的なサウンド、40番台ならではの倍音の豊さと柔らかく奥行きのある音の余韻、且つ上質な単音の艶やかさも併せもち高級感たっぷり。
ゆったりとしたフィンガースタイルでは鈴鳴りと称される心地よい倍音感が味わえ、クラプトンのようなリッチなトーンのブルースも良い感じです。
ラインナップ比較
モデル | D-42 | OM-42 | 000-42 |
税込価格 | ¥910,000 | ¥910,000 | ¥910,000 |
トップ材 | Spruce | Spruce | Spruce |
サイドバック材 | East Indian Rosewood | East Indian Rosewood | East Indian Rosewood |
弦長 | 645.2mm | 645.2mm | 632.5mm |
ナット幅 | 44.5mm | 44.5mm | 44.5mm |
その他特徴 | ■フォアードシフテッド・ スキャロップド・ブレイシング | ■スタンダードシリーズ、 OMサイズの最高峰 ■トリプルオーと同じ大き さのボディサイズ ■ドレッドノートと同じ弦長 ■スキャロップド・ブレイシング | ■スタンダードシリーズ、 トリプルオーサイズの最高峰 ■スキャロップド・ブレイ シング |
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Modern Deluxe Series
マーチンの新しいシリーズ「Modern Deluxe」
Modern Deluxeの外観はとても高級感のあるハイエンドモデルに相応しい装いです。
ヘッドロゴにはシェルを使用し、ヘッドプレートはラッカー塗装が施されているのでスタンダードのスタイル28よりも高級感がございます。
ペグは高級ギターによく搭載されるウェーバリーゴールドペグ。とても良い精度を誇るペグです。
使用される木材にもチューンアップが図られています。
トップにはVTS(ビンテージ・トーン・システム)が施されたスプルース。
VTSとは伐採されたばかりの木材をMartin社独自の技術により、まるで経年によって生み出されたビンテージサウンド、いわゆる「枯れたサウンド」を再現する技術です。
VTSを施していない木材に赤外線を照射すると赤外線が木材を通り抜けますが、VTSが施された木材では赤外線を遮断します。
これはVTSを施すことにより木材の細胞が変化し、本当の意味で目が詰まっていることを意味しています。
この状態になるまで何十年という月日が必要ですが、VTSはそれを手に入れる事ができます。
通常はカスタム品でしか受けていないオプションであるVTS。そのVTSがModern Deluxeには施されています。
さらにブレーシングにはアディロンダックスプルースを使用し、ビンテージサウンドを後押ししています。
演奏性を司る部分には多くのこだわりが散りばめられています。
Modern Deluxeは演奏性を司るネックシェイプにもこだわっています。
ビンテージスタイルの44.5mmの広めのナット幅にごくわずかに非対称のネックを組み合わせています。
併せて”薄め”のネックシェイプはローフレットからハイフレットまでストレスフリーにどんなジャンルでも適応するでしょう。
是非実際に握って、その握りやすさを体感して頂きたいネックシェイプです。
また、Modern Deluxeのみの仕様フレットには耐久性に優れたゴールドフレットを採用。
高い演奏性を持続します。
サウンドのクオリティを一段階上質なものに引き上げるこだわりも。
ブリッジピンにはジルコニウム合金製のピンを採用。
剛性に優れ、適度に重さがあるため、弦の振動を余すことなくしっかりとボディに伝える事に成功しています。
個人的な主観ですか、プラスチック製ブリッジピンよりもソリッドで引き締まったサウンドになるように感じます。
ブリッジプレートにはカーボンを採用しています。
こちらもブリッジピン同様に弦の振動を受け取る大事な箇所です。
剛性に優れたカーボンにすることによって弦の振動を余すことなくしっかりとボディに伝えます。
目に見える部分から、見えない部分まで、あたまた見落としがちな部分までこだわりにこだわったのがこの「Modern Deluxe」です。
ブレーシングの構造も「フォワードシフテッドブレイシング&スキャロップドブレイシング」を採用し、
音がポンポン前に出てくる様に鳴り、倍音豊かなサウンドを奏でます。
Martinのこれまで継承してきたビンテージスタイルをしっかりと残しながらも、
その継承してきた歴史から生み出された新たな技術を取り入れ、融合させたのがこの「Modern Deluxe」です。
D-28E Modern Deluxe
D-28のモダンデラックスバージョン。
ピックアップ付きモデル。
ピックアップなしのタイプはこちら。
説明不要な定番モデルであり、日々進化を続けるロングセラーのD-28。
ドレッドノートならではの迫力にVTSの音抜けの良さ。
使い始めから程よく枯れて抜けの良いヴィンテージライクなサウンドが再現されています。
000-28E Modern Deluxe
000-28のモダンデラックスバージョン。
ピックアップ付きモデル。
ピックアップなしのタイプはこちら。
ショートスケールの強すぎない弦のテンション感。
エリック・クラプトンが使用している000-28ECの影響もありブルージーなイメージもありますが、モダンデラックスのモデルは硬質さが際立ち爽やかな印象もあります。
OM-28E Modern Deluxe
OM-28のモダンデラックスバージョン。
ピックアップ付きモデル。
ピックアップなしのタイプはこちら。
ドレッドノートと同じ645.2mmのスケール。
テンション感があり、モダンデラックスシリーズならではの音抜けの良さ、音の伸び、硬質さが加わることでソロギター等、繊細なサウンドを求める方に是非オススメしたいモデルです。
ラインナップ比較
モデル | D-28E Modern Deluxe | 000-28E Modern Deluxe | OM-28E Modern Deluxe |
税込価格 | ¥800,000 | ¥800,000 | ¥800,000 |
トップ材 | Spruce with VTS | Spruce with VTS | Spruce with VTS |
サイドバック材 | East Indian Rosewood | East Indian Rosewood | East Indian Rosewood |
弦長 | 645.2mm | 632.5mm | 645.2mm |
ナット幅 | 44.5mm | 44.5mm | 44.5mm |
その他特徴 | ■ピックアップ付き | ■ピックアップ付き | ■ピックアップ付き |
仕様の詳細はこちら
Authentic Series
OWN A PIECE OF HISTORY.
1920 年代後半から 1942 年のマーティンギター、所謂「プリウォー・マーティン」
ゴールデン・エラ期と呼ばれるその時代は多くのMartinの技術革新があり、今では入手が困難なマテリアルが使用されていてます。
そしてそのギターは長い年月が経ち育った素晴らしい音色を奏でてくれます。
オーセンティック シリーズは、D-45、D-28、D-18などの戦前の歴史的なモデルのルックスとサウンドを忠実に再現ています。
D-18 Authentic 1939
D-18 Authentic 1939は「リアシフトXブレイス」とナローネックの仕様を再現しており、フォワードシフトのモデルが多い中、それとはまた違った音色を奏でてくれる1本。
トップ材にアディロンダック・スプルーストップ、サイド&バックにジェニュインマホガニー、そしてオーセンティックの最大の魅力ともいえるハイド・グルー(ニカワ)接着により、早くも完成された感のあるバランスよく、明るい中にも地に足ついた輪郭のあるサウンドです。
1939年製のオリジナルと同様内部構造を持っており、内側のサイド割止テープや、42.9mmナット幅のナローネック内にスティールTバーを採用するなど随所にヴィンテージギターへの挑戦が感じられるモデルです。
D-18 Authentic 1937
■2022 SUMMER NEW MODEL
アコースティックギターのボディシェイプの中でも最もオーソドックスな形状と言えるドレッドノートですが、こちらのモデルはボディの輪郭が見直され、現在のモデルよりも僅かにくびれが深く、ややスタイリッシュな当時のドレッドノートの形状がより忠実に再現されています。
フォアードシフテッドのブレイシング、そしてネックシェイプはオーセンティック1937という名前で、ナット幅44.5mmやや肉厚な形状。
D-18 Authentic 1939とはまた違った印象の鳴りが感じられます。
ラインナップ比較
モデル | D-18 Authentic 1939 | D-18 Authentic 1937 |
税込価格 | ¥858,000 | \940,000 |
トップ材 | Adirondack Spruce with VTS | Adirondack Spruce with VTS |
サイドバック材 | Genuine Mahogany | Genuine Mahogany |
弦長 | 645.2mm | 645.2mm |
ナット幅 | 42.9mm | 44.5mm |
その他特徴 | ■リアシフテッド・スキャロップド・ブレイシング ■1939ネック ■ニカワ接着 ■Tバーロッド ■ヴィンテージグロス仕上げ | ■フォアードシフテッド・スキャロップド・ブレイシング ■1937ネック ■ニカワ接着 ■Tバーロッド ■ヴィンテージグロス仕上げ |
仕様の詳細はこちら
まとめ
キラキラとした倍音が豊かなスタイル42から、逆に綺羅びやかさではなく迫力のあるサウンドと素朴なルックスのオーセンティックのD-18。
音・ルックスともに別物ですが、どちらもMartinの伝統的なモデルです。
このラインナップの豊富さと、それぞれがそれぞれの音楽シーンで使用されてきた歴史があり、更にモダンデラックスシリーズで見られるように新しい挑戦を続ける姿勢。
そういったところも多くのMartinファンに愛され続けられる所以ではないでしょうか。
店頭ではそれぞれ気になったモデルを試奏出来ます(在庫確認していただけると確実です)。
ご来店・お問い合わせお待ちしています。
Martin価格帯別ラインナップ
他の価格帯のMartinギターはこちらで紹介しています。
是非チェックしてみてください。