Martin 000-28をベースにした特別なカスタムモデル。000-28は、コンパクトなボディながらも豊かな響きを持ち、フィンガースタイルからストロークまで幅広く対応できる万能モデルとして高い人気を誇ります。そのバランスの良いサウンドと演奏性の高さを活かしつつ、さらにこだわり抜いた材を採用し、唯一無二の1本に仕上げました。
・トップ材：イングルマンスプルース
トップには、高級木材として知られるイングルマンスプルースを採用。北米の高地で育つこの木材は、シトカスプルースと比べて柔らかく、より繊細で透明感のある音を生み出します。そのため、指弾きでもしっかりと表現力が伝わり、優しく弾いてもニュアンスがしっかりと出るのが特徴です。
・サイド＆バック：ココボロ
サイドバックには、美しい木目と優れた音響特性を持つココボロを使用。中南米（特にメキシコやコスタリカ）で産出されるこの木材は、ローズウッドの中でも特に密度が高く、ブラジリアンローズウッドに匹敵するリッチな倍音成分を持っています。硬質でありながらも響きが広がる特性があり、低音はしっかりと深く、高音は煌びやかに伸びていくのが魅力です。
・クリアーカラーのトップフィニッシュ
通常の000-28はエイジングトナー仕上げですが、今回のカスタムではクリアーカラーを採用。これにより、イングルマンスプルースのナチュラルな美しさをそのまま活かし、経年変化とともにさらに味わい深い風合いへと育っていきます。
ネックは近年のMartinギターで定番となっているModified Low Ovalを採用。手のひらに馴染みやすい形状で、ローポジションからハイポジションまでスムーズに移動でき、長時間の演奏でも疲れにくい仕様になっています。
このギターの最大の魅力は、音の立ち上がりの良さと倍音の美しさにあります。高音は繊細で煌びやかに伸び、低音は深みがありながらもタイトにまとまっています。コードをかき鳴らせば「シャリーン」と澄んだサステインがどこまでも伸びていき、単音弾きでは甘く芳醇な響きを奏でてくれます。ピックを使ったストローク、またフィンガースタイルでもスタンダードモデルとのサウンドの違いに身をもってさせてくれます。
＜木目について＞
トップのイングルマンスプルースは、程よく均整の取れた木目で、クリアフィニッシュと相まってシンプルながらも上品な雰囲気を持っています。そして、特に目を引くのがサイド＆バックのココボロ。その木目は非常に美しく、柾目がしっかりと揃った希少な個体です。色味には若干の赤みがあり、まるで最高級のハカランダを思わせるような風格を感じさせます。
そもそもココボロ自体が希少な材ですが、ここまで整った柾目の個体は珍しく、高級感に溢れた仕上がりとなっています。見た目の美しさとともに、音の芯の強さや倍音の豊かさにも貢献しており、ルックスとサウンドの両面で特別な存在感を放つ一本です。
000-28の持つバランスの良さはそのままに、選び抜かれた希少な木材がさらなる表現力を引き出した特別な一本。クラシックなトーンに深みと煌びやかさが加わり、弾くたびに新たな魅力を発見できる仕上がりです。
仕様
ボディサイズ：トリプルオー
トップ：イングルマンスプルース単板
サイド：ココボロ単板
バック：ココボロ単板
指板：エボニー
ブリッジ：エボニー
ピックガード： べっ甲柄
カラー : ナチュラル(クリアー)
チューナー：グローバーオープンバックチューナー
スケール：約632.5mm
ナット幅：約44.5mm
写真
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