Martin D-28 Special【限定30本】|プレミアムグレードトップとナローネック仕様のカスタムモデル

言わずと知れたアコースティックギターの王道モデルD-28。

今回入荷したCTM D-28 Specialは木材のグレードとネックシェイプに拘り、現行品とはまた違った魅力を持った特別なD-28です。

クロサワ楽器店限定30本のオーダー品。オーダー担当G-CLUB SHIBUYA渡邉がこのモデルの魅力をしっかりじっくり書いていきますので是非最後までご覧ください!

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D-28とは?

アコースティックギター
と言われたらこの外観を思い浮かべる方も多いかと思います。

大きな特徴としてはMartin最大のボディサイズであるドレッドノートサイズにスプルーストップ、ローズウッドサイドバックの組み合わせ。
現在では当たり前となったこの組み合わせも元をたどればD-28(ディーニジュウハチ、デニッパとも言ったりします)が元祖。
この組み合わせだからこそ生まれる、美しく迫力のあるサウンドは、アコギを演奏する方ならいずれは一度は手にしたいと思うであろう素晴らしいサウンドを持ったモデルです。

アコースティックギターといえばD-28といわれる所以はその響きだけでなく音楽の歴史と共にあり、特にアメリカをルーツとする日本のフォークやポップスを語る上では欠かせない存在となっています。

現在のD-28に繋がる原型モデルの製造は今から93年程前の1931年、現在よりもさらに大きいボディサイズの12フレットジョイントボディで誕生しました。
(現在は14フレットジョイントボディ)

その名前は第一次世界大戦で活躍したイギリス戦艦”ドレッドノート号”のように迫力のあるサウンドを生み出すモデルとして命名されました。

当時くびれの強い000サイズを始めとした小ぶりなサイズが席巻していたアコースティックギターの世界においてさらに大きな音量と空間を覆うような迫力のある響きから伴奏・主旋律の演奏問わず人気を博していきます。

ウィキペディア(Wikipedia)より引用 戦艦ドレッドノート (英語: HMS Dreadnought

その後、1934年に音の迫力を損なうことなく12フレット以上のハイポジションでの演奏性を高めるため現在と同様のボディ形状の14フレットジョイントのD-28が生産されます。

戦後のアメリカカルチャーの発展と経済成長を背景に、元々根付いていたカントリー・ブルーグラスをベースとしたフォークソングが花開き、D-28を中心としたMartinGuitarはマイクの前でアコギ1本抱えて歌い演奏を行う『弾き語り』を始めとしてフォークミュージックをルーツとするシンガーやミュージシャンに絶大な人気を得ます。

日本でも1960年代に入りフォークソングブームが訪れ、当時のメッセージ性が強く確固たる思想を感じる曲や、情景が思い浮かぶような繊細な表現の歌詞と共にD-28の響きを耳にした方も多いのではないでしょうか。
現在でもD-28を抱えて歌う姿は当時の音楽の影響を強く受けた多くのシンガーソングライターやバンドのフロントマンの代表的なスタイルとして確立しています。

1965年に年間生産本数928本だったD-28は、日本のブームも相まって(?)翌年1966年に倍の1827本、1967年には2330本が生産されます。

その後80年代のエレキギターブームと共に一時は落ち着きを見せますが、アコースティックギターの大きな流行の原動力は、アメリカの著名なミュージシャンや日本国内では1960年代のフォークソングブームとそのフォロワーたちが手に取りステージに立つ姿を大衆が目にし、耳にしたことがきっかけと言っても大きく間違いは無いかと思います。
その流れに強く影響を与えたD-28は音楽の歴史と共に歩んできており多くの著名ミュージシャンにも長く愛用されているモデルです。

長い歴史のなかで木材の産地やピックガードのカラーの変更等、細かな仕様変更はございますが本日までMartinGuitarの一番人気モデルとして一度も生産を止めることなく作られ続けております。

日本では2000年代初頭にストリートミュージシャンによる弾き語りブームが再来しそれから今でもアコースティックギターは数ある楽器の中でも比較的馴染みある楽器になっているかと思います。

1960年代にはアコースティックギターの存在そのものがMartinを中心とした数ブランドのみの生産でしたが、現在では国内外問わず多くのフォローブランドが優れた楽器製作を行っています。

外観としてもD-28に非常に近いモデルも多くありますが、MartinD-28が源流であることは忘れてはいけません。

長くなりましたが、今回はそんなD-28を更に魅力的な仕様に仕上げた【D-28 Special】のご紹介です!次から魅力ある拘りのポイントにフォーカスして書いていきます!

MartinD-28 Specialの魅力5選!!

『その1』他にはない細めのネック仕様!

現行品のごくわずかにVシェイプがかかった薄めのModified Low Ovalに、さらに細めの42.9mmのナット幅を採用することで手があまり大きくない方にもフィットしやすく握りやすい薄く細めのネックシェイプになっています。
Modified Low Oval×42.9mmナット幅は非常に稀な仕様となっており緩やかなVシェイプと細めのナット幅の組み合わせは非常に握りやすいネックになっています。

MartinネックシェイプModified low Oval
D-28を中心としたスタンダードシリーズは2017年の大きな仕様変更により外観やネックシェイプ・ナット幅に変更が施されました。
大きな変更点ではナット幅が42.9mmから44.5mmへ、ネックシェイプがかまぼこ型のLowprofileからごくわずかにVシェイプがかかった薄めのModified Low Ovalへと変更されました。
ストロークをメインとしたプレイヤーからフィンガースタイルの演奏も多く行うプレイスタイルへの対応として薄く少しVのかかったシェイプが採用されています。

※上から順にLowOval/LowProfile/ModifiedV/ModifiedLowOval
D-28Specialは一番下のModifiedLowOvalシェイプ

コードを押さえる手のフィーリングに最も影響があるナット幅は近年MartinGuitarで大きく2種類の幅に別れます。
・1-3/4インチ(約44.5mm)
・1-11/16インチ(約42.9mm)
わずか1.6mmの違いですが、手の感覚は非常に敏感で握った時の感覚に大きな違いが生まれます。

プレイヤーそれぞれに演奏スタイルの違いや手の大きさ、慣れがありますので最終的には好みにはなりますが、

より幅が広い方が
指を広げるクラシカルグリップに向き、

↓クラシカルグリップ

狭い方が
握り込むロックフォーム(ロックグリップ・シェイクハンド・ウエスタングリップ等とも言う)に向くと言われています。

↓ロックフォーム

手が小さく細めのネックが良い方や親指で6弦5弦までミュートをするような握り込んだロックフォームを好まれる方は42.9mmがオススメ。
現行品では、Style15のシリーズ(D-15Eを除く)、OMJM、000-28BrookLigertwood等少数のモデルのみに採用されているナット幅となっており近年探すのがなかなか難しい仕様になってきました。
Martin D-28SpecialではModified LowOvalと42.9mmのナット幅を組み合わせ、より良い演奏性を目指したネックになっています。

『その2』D-45と同等グレード!プレミアムグレードトップ!

トップには現在希少になりつつあるシトカスプルースの最上位グレード、【プレミアムグレードシトカスプルース】を使用しています。
現在Martin社が所有する最も優れたグレードのシトカスプルースを使用することで外観・サウンド共にスタンダードシリーズのD-28とは一線を画したサウンドを持ったモデルになっています。

『その3』クリアフィニッシュ トップ

プレミアムグレードの美しい杢目を持ったトップ板の経年変化をできるだけそのままお楽しみいただけるクリアフィニッシュ塗装。
今後どんどん色味が濃くなるプレミアムグレードシトカスプルースの変化をお楽しみいただけます。さらにビンテージスタイルのヘリンボーンバインディング・鼈甲ピックガードにクリアフィニッシュという組み合わせも希少な組み合わせです。

『その4』高級感のあるグロスフィニッシュのヘッドプレート

オールドスタイルのスクリプトロゴに磨きあげられたグロスフィニッシュのヘッドプレートがこのモデルの顔として高級感漂う印象に押し上げています。
ヘッドプレートに使用されるローズウッドの化粧板も美しい杢目を持っています。

『その5』美しいサウンド

D-28Standardも素晴らしいサウンドですが、そのサウンドを更に鮮明でふくよかに、そして奥行きと深い残響を含んだ響きになります。

参考までに比較動画をご覧ください。
※個体による差もございますので予めご了承下さい。

まとめ

ここまでお読み頂きありがとうございます。いかがでしたでしょうか?

改めてのご案内になりますが、当カスタムオーダー品はトップ材にD-45と同様のプレミアムグレードシトカスプルースを使用し、ネックシェイプと指板形状はそのままに、ナット幅を42.9mmの細めのナット幅にすることでフィンガースタイルの演奏性を残しつつ握り込みやすく、パワフル、そして高音の抜け良く煌びやかな響きになったカスタムオーダー品です。

トップにはクリアフィニッシュを採用し、厳選されたプレミアムグレードトップの美しい杢目をはっきりと見る事が出来る上、今後の経年による色味の変化をゆっくりと楽しむことが出来ます。

杢目が真直ぐ、そしてバランス良く伸びたシトカスプルースが故に軽いタッチでも細かなニュアンスがボディの中に伝わり繊細に響いてくれます。

ローズウッドサイドバックにありがちな、響きの立ち上がりの重たさは皆無でさらに残響感強く鳴ってくれる優れたモデル。

クリアフィニッシュに鼈甲柄のブリッジピンドット、エンドピンドット、ピックガードという現在のVintage品が新品当時はこういう外観であったであろう拘りの組み合わせ。

スタンダードD-28も間違い無く素晴らしいモデルですが、Martin社が長い年月をかけて培ってきた木材選定の経験と現在希少な細めのネックを組み合わせたハイグレードなMartinCTMD-28Specialを是非この機会にお手に取って見てください!

Martin
CTM D-28 Special

トップ:プレミアムグレードシトカスプルース単板
サイド・バック:ローズウッド単板
指板・ブリッジ:エボニー
ナット幅:約42.9㎜
スケール幅:約645.2㎜

販売価格:¥698,000(税込)

↓このモデルのお問い合わせは下記ご連絡先からお願いいたします!

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