Zoltan Angel は20年間、ハンガリーの家具職人としてその腕を磨き続けた。
ハンガリーといえば、木工の国。今もなお木製雑貨や木製のおもちゃが店頭に並び、幼少の頃より木工細工に慣れ親しんでいる。
ハンガリーといえば、音楽の国。リストやバルトーク、コダーイといった有名な音楽家を世に輩出している。
そういった背景を鑑みると、Angel Drums は、生まれるべくして生まれた新しい次元のドラムといえるだろう。
とても幅の広いブロックシェルの様な構造だが、それをスネアドラムの場合3層に重ね合わせ丁寧に成形する。単板に近いため素早いレスポンスを持つが、シェルを曲げて製造しないためシェルが持つそのままの響きが得られる。それにより、木材それぞれが持つ年輪の数だけ音色のバリエーションが生まれ、木材の特色も非常に色濃く出てくる。プレイの差、タッチの差による音色の違いも繊細に反応し、恐ろしく多彩な表情を見せる。シェルには厚みがあるので、繊細なだけでなくブロックシェルの様な逞しさも持ち合わせる。それらがどれだけ表現できるかは、ひとえにプレイヤーのアイディア次第なのである。
Zoltan Angel は20年間の家具職人としてのキャリア、つながりを活かし世界中から極上の木材を集めている。とりわけヨーロッパ原産の上質な木材を手にいれるネットワークには定評があり、Angel Drums はすべての個体がこだわり抜いた木材を使用している。また、金属胴に関しても独自の技術を持ち、時には日本よりシェルを輸入し極上のスネア作りに活かしている。
ステンレス製の一風変わったフープ。Angel Hoop と名付けられたこれはもちろん彼らのオリジナル、ハンドメイドである。伝統的なシングルフランジフープを現代風にアレンジした作りは、シェルの鳴りをストレートに表現する。昨年の Chicago Drum Show で Jojo Mayer が使用したことも記憶に新しく、タッチに対するレスポンスの良さは抜群だ。
全てのラグの下部に開けられたベントホール。穴の径は小さく、一見すると誤って空けられたものでないかと疑ってしまうくらいである。だがしかし、その数多くのベントホールにより、素晴らしいボリュームとレスポンスを実現しているのである。
ラグやストレイナーも Angel Drums オリジナルであり、自社工場で生産。ブラス材やブロンズ材を組み合わせ、適材適所の金属を使用している。
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