PLEKでは様々な計測や加工が可能。下記はその一例です。
- 各弦のネックの状態(反り・波打ち等)
- フレットの高さ
- 弦高(ナット側・サドル側)
- ビビリ(弦の振幅に対するフレットの干渉)の発生量
- 高精度なフレットバランス調整
- ナット成型
特徴1 演奏時のネックの状態を分析できる
PLEKの大きな特徴はいくつかありますが、一つは演奏時と同じように弦を張り、チューニングされた状態で計測ができることです。
弦を張った状態の楽器は数十キロという張力がかかっており、その指板は思っている以上に複雑な反り方、うねり方をしており、それは楽器それぞれによっても大きく異なります。
技術を持ったリペアマンは、目視でネックの状態を確認し調整を施します。
一方でPLEK調整ではチューニングされた状態で各弦それぞれのネックの状態・フレットの高さ・弦高(サドル、ナット)の計測を行った上で、弦振動に対して適正なセッティングを導き出す事が可能な為、リペアマンのガイド役としても機能を発揮します。
PLEKで弦を張った状態で計測したネックとフレットの様子。このグラフは6弦側のもの。
一番下のグレーの部分はネックを表しており、波打っているのがわかる
特徴2 弦高の測定とシミュレーション
弦高の測定も1/1000ミリ単位で測定が可能です。
まず最初の測定で、1~6弦の現在の弦高はどのくらいかが出力されます。(12フレット地点)
12フレット地点の弦高の測定結果およびシミュレーション。
もちろん弦高が変わる事で弦振動の幅は変化します。PLEKによるシミュレーションは、例えば現在音詰まり(ビビり)が生じている楽器に対して、弦高に変更を加えた場合どの程度改善するのか、もしくは新たに音詰まりが生じる箇所が出てくるのか等、計測データを基に値を入力しシミュレーションをする事が可能です。
またこれらの情報を確認することで、適切で弾きやすいセッティングを追求する事は勿論、問題を抱えている場合はその要因(ネックリリーフ、弦高、ナット溝高さ等)を特定する手助けにもなります。
目指す弦高(緑色の線)に対し現状の弦高(オレンジの円と線)
特徴3 一本ごとに可能なフレットバランス調整
これまで、フレットの調整方法は「すり合わせ」か「打ち換え」に限られました。
特に「すり合わせ」は音詰まり(ビビり)が出ないように、摩耗したフレットに合わせて高さを合わせ均(なら)すため、本来削る必要の無いフレットも同時に削ってしまい寿命を縮めていました。
PLEKでは専用の削り刃により一本いっぽん、必要最低限な分だけ削ることが可能です。それによりフレットの寿命が飛躍的に伸びます。また、削るだけではなく専用のカッターが成型も同時に行ってくれます。
フレットをどのくらい削れば良いかが各フレットおよび1~6弦ごとに数値でわかる
3パターンの形状を持った専用の削り刃が、フレットを1本ごとに削り、成型までしてくれる
特徴4 測定結果のデータベース化
測定および調整後の結果はPLEKのデータベースに送信され記録されます。そのため一度PLEKにかけた楽器であれば、次回以降も同じような状態への調整が可能になります。
※記録用データとなります。スキャンデータの出力・お渡しは行っておりません。
世界中のPLEKされた楽器のデータがデータベース化されて、PLEK本社に蓄積されていく
お申し込みはこちらから
PLEKでできること