20世紀初め、優秀な鉄砲工として名を馳せたディミタール・ゲオルギエフは第一次大戦の際に軍に徴集され、その技術を活かした兵器づくりに従事させられます。「工芸の美」を鉄砲づくりで追求していた彼は、自らの技術が人を殺めるためだけの道具となってしまったことに心を痛めますが、その慰めをやがては音楽を演奏することに見出していくことになります。特にマンドリンの演奏を能くした彼はまた、その木工技術の優秀さを買われ、膨大な数の弦楽器修理を引き受けることとなりました。

故郷に戻った彼は、楽器修理で培ったノウハウをもとにマンドリン、ヴァイオリン、ギターの製作を始めるようになります。その後、楽器の街として有名なドイツのマルクノイキルヘンで修業を積み、再び祖国ブルガリアに戻った彼は兄弟たちとともに、1924年、マンドリン、ヴァイオリン、ギター工房 Kremona を創立することとなりました。

現在120人のスタッフと職人を抱える1大ブランドとなった Kremona ですが、その自らの歴史の中で培ってきた Workmanship の伝統をしっかりと受け継ぎながら、更なる進化を模索して現在も魅力的なラインナップを世に送り続けています。

Kremona の最高のスタッフたちにより、美学的、構造的、音響的にそれまで以上により高度なギター製作が探求され、2005年に発表された究極のギターシリーズ。材の選定はより広域にわたり緻密に行われるようになり、オーク、メイプル、ブビンガ、ココボロ、ウォールナットなどの美しい木材が使用され、さらにモデルそれぞれの個性が十分に発揮されるよう構造にも工夫が凝らされています。

ブルガリアの職人魂とドイツの知性が融合した独特の音色は、その弾きやすさとあいまってまさに特筆すべき素晴らしさ ! ギターを弾くことの新しい楽しさを味わわせてくれます。


今回はオルフェウス・ヴァレー・ギターズの The Artist Series から3モデルが日本初上陸。当シリーズはすべてオール単板仕様となっており、音響面での完成度も抜群。ギターには珍しいオーク材とココボロとの3ピースバックが美しい「Tangra」。
同じくオーク材を使用しながらもフラメンコ特有の乾きと速いレスポンスが実現した「Rosa Diva」。

そしてブビンガの特徴的な木目が素晴らしい「Fandango」は630mmスケールにカーブドフィンガーボードと左手の演奏性がされています。




□表面板 : 松単板
□横裏板 : インディアン・シルバー・オーク / ココボロ単板 (3ピースバック仕様)
□指板 : 黒檀
□ネック : ホンジュラス・セダー
□弦長 : 650mm
□ナット幅 : 52mm
□セミハードケース付属




□表面板 : 杉単板
□横裏板 : ブビンガ単板
□指板 : 黒檀
□ネック : ホンジュラス・セダー
□弦長 : 630mm
□ナット幅 : 50mm
□セミハードケース付属




□表面板 : 松単板
□横裏板 : インディアン・シルバー・オーク単板
□指板 : インディアン・ローズウッド
□ネック : ホンジュラス・セダー
□弦長 : 650mm
□ナット幅 : 52mm
□セミハードケース付属



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