桜井フルートに行ってきました!
2020.03.00
フルートラウンジ
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3月某日...なんと中古品の桜井フルート『GSモデル』が入荷...!!!!!
刻印を見てみると『Koichiro Sakurai』の刻印が!!!
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先代の櫻井幸一郎氏ご本人がハンドメイドで仕上げたGSモデルです! 中々出会えない貴重な1本!! これはご縁だと思い、この楽器を持って桜井フルートさんにお邪魔してきました♪
というわけで桜井フルートを訪問
そもそも桜井フルートとは?
1959年創業のフルート専門メーカー。創業者である櫻井幸一郎氏は、ムラマツフルートの創業者村松孝一氏の最初の弟子である種子政司氏を師とし、「タネフルート」にてフルート制作を師事、その後に独立を経て「桜井フルート制作所」として自身のフルート制作をスタート。
家内制手工業に徹した制作を信条とし、全てのモデルがハンドメイド。他ではあまり見かけないようなハンダ付けのトーンホールを用いた洋銀製モデルなども有名だが、伝統的技法「巻管」製法によるフルートや世界的ブームの先駆けとなった木管フルートの制作や新素材の研究、開発、実用化など日本製フルートの礎を築きながら現在でも多様な可能性に挑戦し続けているメーカー。
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現代表の秀峰さん(写真左から2番目)を中心に、持って行ったGSのことや
幸一郎氏のフルート作り、他のメーカーさんとの関わり、
更にはランパル氏のお話まで...!
3時間半程濃密な時間を過ごさせて頂きました。
写真を取り損ねてしまいましたが、キングウッドを用いた木製フルートや
INAX(
現:LIXIL)の協力により誕生した世界初のファインセラミック製のフルート、
プラチナ管体(めっちゃくちゃ重かった!)など
貴重なフルートもたくさん見させてもらいました♪
木製フルート制作
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比重が大きく、見た目からは想像がつかないほど重たい木材の塊。ちなみにこの木材、2tトラックで4t分を秀峰さんが四国からトラックを運転して調達してきたそう。
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こちらはすべて黒檀ですが、3つとも生産国や種類によって 色も比重も異なるので、桜井フルートの求めるサウンド作りの為 研究・開発が続けられます。
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1本1本丁寧にハンドメイドでフルートの形に仕上げられていきます。
木材自体も現地まで直接調達しに行き、数ある個体の中から選び抜かれ、さらには製造過程の都度乾燥させ...
管体として仕上がるまでには数年がかかるとの事!手間も時間もかけられています!!
洋銀フルート制作
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続いては洋銀について。
皆さんは「洋銀製」と聞くと、どんなイメージを想像しますか?明るい、軽い、鳴らしやすい、音が硬いなど。中には入門用のフルートを想像される方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そもそも洋銀とは銅とニッケルと亜鉛の合金です。
この洋銀も、時代によって配合率が少し違うとのこと。
上記の写真は全て比率違いの洋銀の筒です。
叩いて音を出してみると響き方が全く違いました。
ちなみに、今回当店に入ってきたGSモデルは1986年製の
亜鉛の比率がやや高めのジャーマンシルバーを用いた
ドイツ素材だそうです! G(ジャーマン)S(シルバー)!
亜鉛が多いと音も柔らかくなり、優しいサウンドになります。
ちなみにこの洋銀、銀よりもかなり硬い材質のため、
加工がとても大変とのこと。
桜井フルートの職人さんは、最初は洋銀を担当するのだそうです。
なぜなら、洋銀で慣れてしまえば銀に移った時に、作業がとても楽になるからとのこと。また、洋銀製のモデルこそ丁寧につくり上げることで、
桜井フルートを好きになってもらい、次のモデルでも選んでいただけるそうです。
キィカップもすべて手作り
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キィカップの型だけでこんなに...!
当たり前のように触るキィカップ。
桜井フルートさんではなんと型から全て手作りです!
持った時の手なじみの良さ、気持ちの良いフィット感は全てここから誕生しています。
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なんとその場で秀峰さんが楽器本体の端材を加工してお土産まで頂いてしまいました...!!!
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左が黒檀、右がキングウッド。どちらも木目が美しいです!!!
最後に
これからも素敵なサウンドを奏でるフルートを
たくさん生み出していってください!
桜井フルートさん、今回はどうもありがとうございました!!
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